表情筋トレーニングの効果に影響するNG習慣やトレーニング後のケア

落とし穴1：自己流トレーニングで逆効果に

表情筋はただ動かせばよいわけではありません。やり方を誤ると、新たなシワやたるみを招くこともあります。

過剰な力の入れすぎ

「しっかり鍛えよう」と思うあまり、額や眉間に力を入れてしまうのは要注意です。筋肉がこわばり、血流が悪くなると、かえって肌のハリが損なわれます。力を入れるのではなく、リズム良く大きく動かすことを意識しましょう。

動かす範囲が不十分

口元だけを小さく動かすなど、狭い範囲しか使っていないと筋肉のバランスが崩れます。例えば、口角を上げるときは、頬の筋肉までしっかり連動させることが大切です。どの筋肉を使っているのかを意識しながら動かすことで、効果を引き出しやすくなります。

落とし穴2：トレーニングの頻度が不規則

効果を出すには継続が欠かせません。トレーニングが不規則になると、効果を感じにくくなります。

気が向いたときしか行わない

数日おきや思い出したときだけでは、筋肉が十分に刺激されません。1日3～5分程度を目安に、歯磨きの後や入浴後など、生活の一部に組み込むと続けやすくなります。

無理に毎日やろうとする

最初から負担の大きな目標を立ててしまうと、疲れて続かなくなることがあります。短時間から始めて習慣化し、無理なく続けられるリズムを作ることが大切です。負担や違和感がある日は休む、強度を下げるなど、柔軟に調整しましょう。

落とし穴3：トレーニング後のケア不足

トレーニング後の筋肉や肌は疲れている状態です。ここでのケアを怠ると、せっかくの努力が無駄になってしまうこともあります。

クールダウンをしない

熱を持った筋肉をそのままにするとこわばりやすくなります。トレーニング後は、頬や口角を指先で軽く円を描くようにほぐしたり、顔全体をやさしくなでるようにマッサージしてクールダウンを行いましょう。

乾燥したままにする

顔を動かすと、汗や摩擦で肌の水分が奪われやすくなります。放置すると乾燥ジワの原因に。化粧水や美容液をなじませ、その後、乳液やクリームで保護すると、ハリ感を保ちやすくなります。

トレーニング自体はシンプルですが、ちょっとした意識や習慣を変えるだけで、効果の出方は大きく変わります。

正しいフォームを身につける

動かす筋肉を意識しながら取り組むことで、トレーニングの成果は変わります。

鏡を見ながら行う

鏡を使えば、狙った筋肉が動いているか、余計なシワが出ていないかを確認できます。最初はぎこちなくても、正しい動きを繰り返すうちに自然とスムーズになっていきます。

呼吸を整える

息を止めてしまうと体がこわばり、筋肉に余計な負担がかかります。ゆっくり息を吐きながら動かし、吸いながら元に戻すリズムを意識すると、無理なく続けられます。

生活に取り入れる工夫をする

トレーニングは続けることで効果を感じやすくなります。無理なく習慣化できる工夫が大切です。

スキマ時間を利用する

朝のメイク前や入浴中など、日常のちょっとした時間を使えば習慣にしやすくなります。

前向きな気持ちで続ける

「やらなければいけない」と思うと負担になりがちです。お気に入りの音楽を聴きながら取り組んだり、友人と一緒に行ったりして、気分が上がる方法を見つけると長続きしやすくなります。

生活習慣を整える

顔の筋肉は、日々の過ごし方にも影響を受けます。トレーニングと合わせて、生活習慣を整えることが大切です。

しっかり眠る

睡眠中は体と肌を整える大事な時間です。十分な休養は、表情筋を健やかに保つ土台になります。

食事のバランスを意識する

筋肉や肌の材料となるタンパク質、ビタミン、ミネラルを意識して取り入れましょう。特にタンパク質は不足しやすいため、積極的に取り入れることをおすすめします。

水分をこまめにとる

水分不足は肌の乾燥や表情のこわばりにつながります。こまめに水を飲むことで、しなやかな表情を支えやすくなります。

表情筋の可動域ストレッチ

美しい表情を目指すなら、口元と頬の可動域ストレッチで、表情筋の動きを広げることがポイントです。

口元の可動域ストレッチ

口輪筋の柔軟性を高めるストレッチです。

• 「い」の形で口角を横に広げ、5秒キープ
• 「う」の形で唇を前に突き出し、5秒キープ

ゆっくり交互に5回繰り返します。基本の動きに慣れてきたら応用の動きを取り入れましょう。

• 口を大きく開けて「あ」の形を5秒キープ
• 口角を上げて「え」の形を5秒キープ
• 丸く突き出して「お」の形を5秒キープ

音をつなげるよう、滑らかに動かします。

頬の可動域ストレッチ

表情の幅を広げるためのストレッチです。

• 頬を大きく膨らませる
• 頬をへこませる
• 左頬だけ膨らませる
• 右頬だけ膨らませる

各動作を5秒ずつ行います。

応用では、右→上→左→下の順で、頬の中で空気を回します。反対回りも同様に、各方向3秒ずつ動かしましょう。

【CORE（コア）アクティベーション】

中枢神経と舌・喉・呼吸の連動をつくるステップ。

すべての表情トレーニングの“核”になります。

• 舌先を上顎（スポット）に軽く当てる
• 舌全体で上顎を吸いつけながら鼻で呼吸
• 吐くときに、喉・胸・骨盤底まで“縦に”つなげるイメージ

効果

• 舌下神経・迷走神経を刺激し、顔の筋肉が「内側から」反応しやすくなる
• 呼吸が整い、顔の余計な緊張が自然に抜ける

【EYE（アイ）アクティベーション】

目と表情筋の連動を取り戻す。

“目が動く＝顔が動く”という神経支配を再教育します。

• 目線を上下・左右・斜めにゆっくり移動（10秒ずつ）
• その動きに合わせて、頬・眉・こめかみを少し動かす
• 呼吸は止めず、吐く息に合わせて表情をやわらげる

効果

• 眼輪筋・側頭筋・前頭筋が自然に連動
• “目が笑っていない”表情の改善に最適

【CHEEK（チーク）アクティベーション】

頬・口角・咬筋を統合して「支える顔」をつくる。

• 指先で頬骨を軽く押さえながら、口角をゆっくり引き上げる
• 上方向へ「微笑む筋肉」を使う
• 舌は上顎を押し、呼吸を鼻で続ける

効果

• 咬筋の過緊張を防ぎながら、頬筋と舌筋が連動
• “引き上げる笑顔”が自然にできるようになる

【MOUTH（マウス）アクティベーション】

口輪筋と舌筋を連動させ、リフトアップと嚥下を同時に強化。

• 唇を軽く閉じたまま、舌で上顎を5秒間押す
• 次に唇を突き出して「うー」の形を3秒
• もう一度口角を上げて「にっこり」

効果

• 口輪筋＋舌筋＋舌骨筋群が連動し、口角が自然に上がる
• 飲み込み・発音・姿勢改善にもつながる

【FACE FLOW（フェイスフロー）】

仕上げの「全顔リリース」。

顔全体を波のように動かして、表情・呼吸・感情を統合します。

• 眉→目→頬→口→顎の順に“微笑みの波”を送る
• 吸うときに上に、吐くときに下に（呼吸と同期）
• 最後に目を閉じて、顔全体を「やわらかく包み込む」イメージ

効果

• 顔全体の左右差・強張りを解消
• 脳の「顔面マップ（Face Map）」が再統合される
• 穏やかで美しい“静の表情”が生まれる

美AGO（ビアゴ）式の哲学

顔を動かすのではなく、神経を感じ、呼吸とともに「顔を整える」こと。

フェイシャルトレーニングは、もはや“美容”ではなく、脳・神経・筋の再教育（Re-education）。

それが、美AGOの「整顔」＝Facial Reconnect。

クールダウンで筋肉をいたわる

体を鍛えた後にストレッチが欠かせないように、表情筋にもクールダウンが必要です。特に、頬や口まわりの筋肉は疲労が残りやすい部分です。指の腹で小さな円を描くように、力を入れすぎず、やさしくほぐしましょう。強く押すと皮膚を傷めたり、余計なシワを作ったりすることがあるため、「なでる」ようなイメージで行うのがポイントです。

また、蒸しタオルや温かいタオルを顔にのせると、血行が促され、筋肉の緊張がゆるみます。リラックス効果が高まり、表情もやわらかく整いやすくなります。温めるのは数分程度で十分です。

保湿で肌のコンディションを整える

トレーニング後は血行が良くなる一方で、肌の水分が蒸発しやすい状態です。乾燥を放置すると小ジワやハリ不足の原因となるため、保湿ケアを取り入れましょう。洗顔後や汗を拭いた後は、肌のうるおいが一時的に減少します。化粧水や美容液を手のひらでやさしく押さえるようになじませ、水分を届けましょう。さらに、化粧水や美容液で補った後は、水分が逃げないように乳液やクリームで保護します。

マッサージや保湿ケアをより効果的に行うために、専用ツールなどを活用するのもおすすめです。痛みや違和感がある場合は中断し、無理のない範囲で続けましょう。